軽量セーリング・カヤック

・軽量セーリング・カヤック

 シットオン カヤックは重い、やはり 重量28キロは重い、腰に負担がかかるし、体力も半端なく消耗する。真夏 足場の悪い海岸からの出艇準備はツライものがある。炎天下での装備の準備は、ツライ。とてもじゃないが、これからパドリングしてポイントまで行く気が失せる。厚いライフジャケットは、汗だくとなり、塩が目に痛い。基本、シングル出艇なので、すべてを自分でこなさなければならないのでなおさらだ。

 

 段差のある海岸を、キャリーに載せて浜辺まで移動するが、搭載方法が未熟なのか、カヤックがキャリーからずり落ちてしまう、縛り直してはずりおち、縛り直してはずり落ちする。そのたび、舌打ちしてしまう。しだいに気分も盛り下がってしまい。炎天下、アダンの白砂にへたりこんで 「 今日は、止めにしようかな 」 と障害物のある波打ち際を見つめ額の汗をぬぐう。しょうがなく気を取り直し出艇し沖から帰ってくる。パドリングに疲れ、体力も使い果たした末の、浜上げからカートップまでの工程は、往きの数倍の体力、気力、腰痛が半端じゃない。・・・・・これは、レジャーではない。修行だ。

 

 修行は、楽しくない。辛いだけだ。好き好んで行うものではないものだ。レジャーではない。その上、クーラーの中身は、ぬるいペットボトルや、溶けた氷に浸かるおにぎり、その他、チリアクタではなんともならん。魚が食いたいなら買ったほうがいいんじゃないか。・・・

 

 そんなこんなで、マリブ・カヤックX13は初乗りから3回目で、もてあましてしまっている。だがX13はすごくいいカヤックなのだ。カートップまではなんとかなる。しかし、海岸端の階段、サンゴの続く波うち際、狭いアダンの通り道などは、シングル・出艇には無理と見た。そういったポイントは、キャリーが使えない。カヤックをひっさげての移動しかないのだ。

 

ここで一句・・・・クーラーかたみて、竿ささげつつ、カヤックひっさげる。・・・・字余り読み人しらず

 

 不可能である。しかし、なんとかX13で沖に出ると疲れも吹っ飛ぶくらいの別世界。これは、経験して見なければ解らない。

 

 X13で沖合に出たときの帰り際に、真後ろからの風に変わったときがあった。ためしに、パドルが風の抵抗になるよう掲げてみた。以外に効果があった。その日の寄港は楽だった。

 

 

 そこでX13をセーリング仕様にしようかと考えたが止めた。今のオリジナル・カヤックを改造するには時間と費用がかかる。それは、半熟バナナで懲りている。しかし、出来ないことはない。立派なセーリング・カヤックに仕上がる。市販のディンギーより安定し、艇速も満足している。が、装備の重量+艇重+艤装パーツ=カートップシングル出艇無理無理。となった。

 

 上記のデメリットはなんといっても、重さ、なのです。やる気はあるが重さに負けるのです。気力も、出る気もあるが重さにゃ負ける。しかし、カヤックでルアー・フィッシングはしたい。今現在、鮮魚を食っていない。これは、超軽量なカヤックを探すか、自分で制作するしかない。

 

 

 下の、画像№1は、15年ほど前に制作した、アウトリガーカヤックです。ヨットのアンカー回収用とビーチングした時のテンダーとして必要だった。まずは、カナディアン・カヌーの図面を手に入れたが、テンダーとしてはサイズが大きかった。荒天時はヨットのキャビンにも収納できるように、その図面を三分の一に縮小しキャビン収納を可能にした。が、それがまずかった。3分の1になったので安定性・浮力ともに3分の1になり、使用に耐えられなかった。即沈した。浮力体の無いカナディアン・カヌーは沈するとリカバリーができないのも解った。これは沖での沈は危険なのだ。

 

 そこで、浮力を増すためデッキを加工し水密壁を追加しシーカヤックに改造した。安定性は、アウトリガーを取り付けたらとても良くなった。アンカー回収作業時には、15キロのダンホースに10メートルのチェンとヘドロをいっぱい抱いたまま海底から引き上げることが安定して出来た。

 

 それからは、シングル・ハンドで年に5~6回は安護の浦のブイに係留し、テンダーをデッキで組み立てヨットから降ろし、ビーチングして楽しんでいたが2年ちょっとでテンダーのベニヤが水腐れしてブヨブヨになった。残念だが廃棄した。当時も、今現在も4ミリ耐水ベニヤは、現地で手に入らないのでしかたない。

 

 耐水べニア使用のカヤックはないものだろうか?・・・あれば手に入れたい。以前、作成したカヤックは片手で持てた。楽してキャビンに入れられた。重さを気にしたことがなかった。しかし、組み立ては難があったが気に入っていた。

 

 

 いろいろ調べてみると重量12キロのシーカヤックがあるでありませんか。これは超軽量でありませんか。即注文した。値段も格安。カヤック本体及びアウトリガー合わせて54.000円余りこれは良い。15年前に知りたかった。耐水べニア使用の本格的シーカヤック。制作販売元は(有)アーキテック。レーザー・パネルの組み立て式なのだ。プラモデルを作った経験があれば誰でも作れる。しかも木材で出来ているので改造がしたい放題なのだ。

 

 以前のカヤックは、購入した原寸図面を市販のベニヤに写しそれを切断し、自分なりに工夫して制作していたので今回のカヤックは楽でならない。パズルなので毎晩楽しみながら組み立てた。購入したのがちょうど梅雨時だったのでインドア作業が楽しめた。ほどなく本体もアウトリガーも仕上がった。が、今現在まだ浮かべていない。これから改造にかかるのです。

 

 風で走るカヤックにするのだ。出来るだけパドリングしなくて良いカヤック。セーリング・カヤックにするのです。まず、マストは差し込み式。メイン・セールは、フルバテンのボルトロープ式、もちろん、ジブセールも装着する。ジブを装備するのとしないのでは上りに差がでる。帰りたい場所から風が吹いている場合、タック、タックで帰れる艇を作らなければならない。ジブがあれば楽になる。それに、追い風の場合、風が上がりすぎる時は、メインを降ろし、ジブだけでラン・セーリングすれば良いのだ。出来るだけ、ディンギーに近いアウトリガー・セーリング・カヤックを作りたい。

 

 いろいろ、構想だけは膨らむが、やる気がついてこない、ミシン作業が嫌でしょうがない。過去に、2台つぶしている。ああいった細かい作業は、にがてなのだ。それでも、改造カヤックに合わせたセールを自分で作るしかない。それに、ラダーやリーボードの配置も考えなくてはならない。おいおい仕上げていくことにしよう。

 

 

 その前にやることが公私ともども山ほどたまっている。以前、デス・マストしたナクラのシェイクダウンを兼ねて休みの日に、トウリョウとセーリングに出た。マストを修復して初めてのセーリング、盛り上がらないはずがない、ナクラは、波を切って走りまくる。クローズ、ラン、アビーム、いろいろ走り、リギンのテンションなどをチェックする。すべて良好。そこでクローズでテンションをかけ走っていると、いきなり何かが、ビシっと鳴った。と思ったら、マストがドンと倒れてきた。同時にメイン、ジブが覆いかぶさってきた。

 なにがなんだかわからない。事情がつかめないほどびっくりした。艇の後方を見てみると海面に浮かぶメインセールで真っ白だ。・・・とりあえずトウリョウがマスト、メイン、ジブ、リギン等を束ねてくれて一息ついた。ダラー・リンクバーはマストが倒れた衝撃で折れ曲がっていた。そこにトウリョウの足があったらと思うとぞっとした。海上でマストが横たわっている光景はいつみても良くない。がっくりくる。力がぬける。しばらく放心状態だ。

 

 たまたま並走していた。チャート・ハウスのイチローさんの艇が寄って来てくれた。 「 大丈夫ですか、港まで引っ張りましょうか 」 と声をかけてくれた。その心遣いはありがたかった。海の男は心優しい。

 

 なんとか自力で帰れそうなので、「 ありがとうございます。なんとかなりそうです 」 と礼をいったが心強く思った。もしも寄港出来ず海上を漂流していても、事情を知っているベテラン・セーラーがいるのは精神的な支えになるのです。

 

 無事、寄港し、後日デスマストの原因が解った。マスト上部のフォワ・ステイ・シャックルが飛んでいた。・・・やはりマリン専門のメーカーから購入すべきだった。

 

 即、HARKENの純正を取り付け、マストを立て直した。シャックルひとつで危うく漂流するところだった。気を付けよう。と、反省するも、まだ試運転をしていない。シェイク・ダウンをあと数回こなさなければならないがやることが多すぎる。一つ一つこなしていくしかない。マリン系は少し離れておこう。余裕が出てから始めよう。

                  

画像№1

          

                                                              

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