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 キャルホルニャー・トーミグスクー在住のテリーさんのマイカーは、タイヤが4本すべて摩耗限度がきている。その中の1本は、編摩耗し、繊維まで見えている。いつエア洩れしてフラッタイヤもおかしくない。さすがにこれは、やばいと近所のDIYセンターに駆け込みニュー・タイヤを1本だけ購入してきた。

 昔取った、きねずか、タイヤの交換くらいはお手の物だ。自宅のガレージでタイヤレンチ等の工具を引っ張り出し、素早く古いタイヤを取り外し新品タイヤに取り換えた。さすがにニュータイヤは 「新品のゴム匂いがするし、ビードワイヤーも硬いわい」 と思いながらも作業を終えた。

 取り換えたタイヤに スコスコスコとエヤーを充填し、車両に取り付けたが、なにかおかしい?。どうもバランスが悪い、・・・・・・「あげえ~ 。オーマイ・ガット、 サイズが違う。ワン・サイズ小さいやつを購入したらしい」 まいった。ここまでかけた時間と金がすべて無駄になった。気分的にくたびれた。・・・オッチョコチョイの自分に思わず出した独り言。

 「ッデム」・・・・「ッデメ」・・・・・・「アツ○」 思わず頭を抱え、つい悪い言葉を吐いた。 

 

 新品タイヤは、一度リムに、はめ込んでしまった。もう返品は出来ない。このまま乗ることも出来るが高速道路や、雨降りでは、コーナリングや制動力がおかしくなる。やはり止めておこう。テリーさんは再び新しいタイヤを取り外し、最初に付いていた、くたびれた古いタイヤに取り換え作業にかかった。その間絶え間なく口から出る言葉は、「ガッデ・・・」 「ファ・・・ッ○」・・・・・・「○ッツ」・・・。

 まもなくして、新しい、使い物にならない、新品ゴムの香りがする。ニュータイヤがガレージの片隅にころがった。このまま片隅にころがしておいてもいいのだが、なんとなく悔しい。自分のミスを毎日見るのも腹立たしい。しかし、そのまま廃棄物としてごみ捨ては出来ない。キャルホルニャー・トーミグスク・シチイー ではタイヤ等は収集しないと、マイ・ハウスの冷蔵庫に張り付けている{ゴミの正しい仕分け方、出し方}のチラシに書いてある。こうなると大枚はたいて棄てることも出来ない新品廃棄物を購入してしてきた自分自信が腹立たしい。

 テリーさんは、ふと、良い考えを思いついた。このやくたたずの新品タイヤを、ガレージの前に置いて

「差し上げます。欲しい方もらってください」・・・張り紙を張り付けた。

 翌朝、出勤前に例のガレージの前を確認するとタイヤが消えていた。 「良かった。必要な人が持って行った。タイヤ処分の手間が省けた」 と喜んだ。

 二三日経過したある日、ガレージの前に見たことのあるものが置かれていた。目を細め、近付き確認してみると、タイヤだ。タイヤに張り紙してある。しかもかなり使い古した同じサイズのタイヤだ。

 

 「御陰さまで、真新しいタイヤを手に入れました、ほんとにありがとうございました」・・・古いタイヤに張り紙がしてあった。

 「ッデム」・・・・「ッデメ」・・・・・・「アツ○」 思わず頭を抱え、テリーさんは、誰にともなく悪い言葉を吐き続けた。 ・・・・・・・・「サ○○ビッ」・・・・・・「ッ○」

   各言   棄てる神あれば拾う神あり また棄てる神あり永遠に      BY キャルホルニャーのテリー

番外編 読み人知らず

 朝食中、夫が広告を見て言った。
「見ろよこれ。タイヤの激安セールだって。ほしいな」
「何のためにタイヤなんか買うのよ!車なんてないのに、バッカみたい」
夫はムッとした顔で、

「お前がブラジャー買うのに俺が文句言ったことがあるか?」

 

 

無題 ・フュクション編 
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